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■「美の歴史」とシングルモルト | |
ウイスキー蒸留所揺籃の頃の18世紀。 スコットランドでは、「スコットランド啓蒙」と呼ばれる時代であった。 その頃から今日まで、おおくのウイスキー蒸留所が、消長を繰り返したが、 いまに伝わる100余りのシングルモルトとの出会いは、 ウイスキーを味わういちばんの愉しみである。 その風土に根ざす、個性豊かな多様性は、 個性を育むものの見方や、考え方が背景になくては、生まれないとも言える。 ・・・旨いスコッチを味わいながら、 食後の読書にぴったりの、わかりやすい読み物。 ウンベルト・エーコの「美の歴史=STORIA DELLA BELLEZZA」を、 ぱらぱらと、時代ごとに拾い読みしたりして、 モルトウイスキー揺籃の頃の、 ヨーロッパの「美の歴史」を振り返るのもまた興味深い。 そして、エーコ先生に導かれて、 スコットランド啓蒙の中心的な人物のひとり、 ディビッド・ヒュームの「主観主義」の思想が、 当時のヨーロッパの「美」の観照にも、おおきな影響を与えている事を知った。 |
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■以下「美の歴史」から引用する。 ・・・・・・・・・・・・・・ 事物に本来そなわっている客観的な価値という基準が存在しないのだから、 (東洋書院刊 ウンベルト・エーコ「美の歴史」植松靖夫監訳P244-246) |
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デイヴイド・ヒューム ■『道徳、政治、文学に関するエッセイ』]]V,1745年頃 美は事物そのもののうちにある性質では全くない。 (東洋書院刊 ウンベルト・エーコ「美の歴史」植松靖夫監訳P247) |
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■いいかげんな読書 | |
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